新国立劇場 New National Theater

2009年、初台にある新国立劇場という日本の劇場設備の中で最も巨大な劇場に、照明制御のネットワークシステム工事が行われ、大中小と3つある全ての劇場でLuminex社のネットワークシステムが導入されました。

大劇場(オペラハウス)

 施工:東芝ライテック株式会社

 

新国立劇場の大劇場は、調整室に2台のスイッチが設置され、それぞれにDMX4Mk2が接続されます。

これにより、プライマリーとセカンダリー2つの系統でコンソールの信号が冗長化されます。(DMXは4ユニバース)

 

この他に、アートネットを直接出力するCompuliteのVectorがシステムに接続され、劇場内に設置されたEthernet-DMX4 MK2(Truss)にDMXが配信されます。

 

メインコンソールのDMXはディマールームへ送られ、調整室と同様に2台のスイッチで冗長化されたDMX4mk2へ2つの系統で送られてきます。(それぞれ4ユニバース)

ノードがダウンしたとしても、もう1台のノードがバックアップとなり、切り替えることが可能です。(コンソールを2重化した場合、その切換えもスムーズになる)

新国立劇場 納入実績
オペラ劇場 中劇場 小劇場
GigaCore16XT 3 GigaCore16XT 3 GigaCore16XT 2
GigaCore14R 18 GigaCore14R 17 GigaCore14R 6
GigaCore12 5 GigaCore12 2 GigaCore12 2
Ethernet-DMX4 Mk2 2 Ethernet-DMX4 Mk2 5 Ethernet-DMX8 Mk2 1
Ethernet-DMX4 Mk2 Truss 75 Ethernet-DMX4 Mk2 Truss 47 Ethernet-DMX4 Mk2 6
GigaSwitch8 5 Ethernet-DMX4 Mk2 Truss 42

光ファイバーのリング接続

 

この劇場では、照明制御の信号を流すバックボーン回線に光ケーブルが敷設され、物理トポロジーとしてリングトポロジーが採用されるとともに、Luminex社のスイッチがもつリングプロトコルにより、リダンダントシステムが構築されます。

光ファイバースイッチは調整室、ディマールーム、フロント、ギャラリー、すのこなど計8カ所に設置され、 幹線がリング状に接続されることで、どこかの箇所でスイッチが故障した場合でも、システム全体を止めず、被害を最小限にとどめることが可能となっています。

ノードは現在、Artnetを受けてDMXを出力するようになっており、アートネットを出力するコンソールは、ネットワークに接続することで、劇場内のすべてのノードにDMXを送ることが可能です。

 

この劇場で、ムービングライト制御に使用されるCompuliteのVectorからは、直接アートネットが出力され、ネットワークを通じ8ユニバースのDMXが劇場の随所に設置されたノードに送られます。

ノード側ではどのユニバースを出力するか選択することが可能で、この設定とその管理ははすべて調整室のウインドウズパソコンからブラウザーによるアクセスで行うことが可能です。

中劇場(プレイハウス)  施工:丸茂電機株式会社

 

大劇場と同様、メインコンソールのDMX出力がネットワークに入る箇所とこれを受けるDimルームにおいて、ノードも光ファイバーのスイッチもまた2重化されると同時に、合計10カ所に光ファイバースイッチが配置され、リング状に接続されています。

 

この劇場もArtnetを出力するコンソールをネットワークに接続することで、劇場内に配置されたDMX4Mk2Trussから任意のDMXを取り出すことが可能です。

 

劇場が完全にネットワーク化されることの利点は、劇場内どこでもノートパソコン等を使用して、ターゲットとなるノードの設定や、アートネットストリームのモニター、アートネットを出力するソフトウェア等で、出力などが容易に行える事です。

この劇場内のギャラリーやブリッジなど随所に設置されたDMX4Mk2は2つのイーサネットポートをもつため、空いているポートにノートを接続すると、そのコンピューターからネットワークにアクセスすることができます。

小劇場(The Pit)  施工:東芝ライテック株式会社

 

小劇場は、大劇場及び中劇場と異なり、メインコンソールがアートネットを出力します。(東芝ライテック製 コンソール) よって、メインコンソールとバックアップコンソールの2つのコンソールから出るアートネットストリームをすべてのノードでマージ出力することで、メインコンソールからバックアップコンソールに切り替えても照明制御が継続できるようになっています。

 

スイッチは4カ所に設置、トータル6台が光ファイバーで接続されています。

調整室からは、すべてコンソールからダイレクトにアートネットで送信されるため、非常に反応の速いシステムになっており、またLuminexノードの最大の特徴である複数のアートネットストリームをマージできるという機能で、常にどの出力もメインとバックアップコンソールの出力がミックスされています。

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